Dr.STONEが面白すぎる!
今週のお題「好きな漫画」
週刊少年ジャンプで連載中、そして今アニメも絶賛放送中のDr.STONEという漫画。
めっちゃくちゃ面白いです。
1.あらすじ
衝撃、保証。
一瞬にして世界中すべての人間が石と化す、謎の現象に巻き込まれた高校生の大樹。数千年後──。目覚めた大樹とその友・千空はゼロから文明を作ることを決意する!! 空前絶後のSFサバイバル冒険譚、開幕!!
物語は、地球上のすべての人類が一瞬のうちに石化してしまうところから始まります。
主人公は高校生の千空(せんくう)。彼も石になってしまうのですが、実に3700年の長い年月を経て、石化を解き、目を覚まします。
3700年後の世界は、文明の影もなく、まるで原始時代のようになっていました。彼は自分の石化がなぜ解けたのか解明しながら、大自然の中を生き抜いていきます。
彼の武器は「科学」。彼は高校生ながら、科学分野において紛うことなき天才でした。
持ち前の科学の知識と思考をフルに使って、「ゼロから文明を復活させる」こと、そして、石化の謎を解き「人類70億人全員救う」ことを誓います。
それから千空は幼馴染の大樹や杠、のちに対立することとなる司を石化から解き、なんやかんやあって仲間を得ます。
その仲間とともに「科学王国」という拠点を作り、まるで人類の発明の歴史に沿っていくようにさまざまなものを作り出しながら、石化の謎に迫っていく物語です。
2.原作
原作は週刊少年ジャンプで連載中で、コミックスは現在13巻まで出ています。
原作の方は同じくジャンプ漫画の「アイシールド21」の作者ですね。あれもとても好きでした。
作画の方は存じ上げなかったのですが、最近まで青年誌で書かれていたようです。
そしてつい最近、週刊少年ジャンプでこの漫画のスピンオフ短期連載が始まったんですが、なんとその作者が物語も作画もこのBoichi先生・・・。
そう、同じジャンプの中で2本連載を持つなんてことになっているのです・・・。そんなの初めて聞きました。すげー。
あの素晴らしい作画でそんな速筆ってあるんですね・・・。
第一話を公式サイトで試し読みすることができますのでぜひ。
改めて見ると、最初は絵がやや大人っぽいですね。だんだん少年っぽい感じになっていきます。
3.アニメ
そして現在アニメが放送されています。私はほとんどアニメを見ないんですが、これは原作が好きすぎて、アニメも毎週本当に楽しみに見ています。
もとの話が面白いからアニメも面白いっていう話ですが、一方でやっぱりアニメならではのパワーもありますね。
さまざまな感動的なシーンに色と動きと音が付いて、さらに迫力が増す感じもします。
アニメは今18話まで放送されてます。テレビ放送のほか、dアニメストアなんかでも配信されているみたいなので、見れる方はぜひ今からでも追いついてください!
はまる方はイッキ見しちゃうと思います。
アニメの公式サイトとPVはこちら。
4.ここが面白い!ハマる!
私は原作コミックスから入ったのですが、とにかく話が面白い!わくわくする展開が止まらない!震える面白さです。そして絵の迫力がすごい!
私は漫画に関してはどっちかというと物語の面白さ重視で、絵はその次かなって思ったりもするんですが、この漫画にあっては、「この壮大で美しい物語にはこの絵じゃなきゃ!!」と思いますね。Boichi先生の絵の迫力が不可欠だなと思います。
個人的に特に面白いと感じるポイントをいくつか紹介します。
(1)次は何を作るんだろうというワクワク感
千空は実に様々なものを科学の知識を駆使して作りだしますが、それが本当にワクワクします。周りは大自然が広がるばかりの原始時代です。
そんな中、「えーっ!?」と驚くようなものがたくさん作り出されます。
ただ、面白いのが、漫画だからとファンタジーのようにポンっと作るのではないのです。
千空は紛うことなき天才ではありますが、この物語では、科学とは地道な実験と作業の繰り返しであるということを丁寧に描かれています。
失敗もたくさんするし、しばらく苦戦する場面もあります。
下の画像は、目的のものを完成させるまでの気の長くなるようなロードマップ。
こういった工程が、きちんとした科学監修のもとに明かされます。
余談ですが、私は子供はいませんが、いたら本当に読ませたい!(笑)めちゃくちゃ教育に良いと思うんですよ。こんなの、ワクワクしながら科学を学ぶ入り口として最適ですよね。
実際、「今どきの学習まんが」として少し前にNHKあさイチで紹介されていたようですね。
あるいは、自分が子供のころに読みたかったな。そしたら文系じゃなく理系を選んでいたかも・・・。
(2)個人的にお気に入りのキャラクター「クロム」
あらゆる方がすでにたくさんのレビューを書かれていると思うので、ここでは思いっきり個人的な好みの話をします。
千空は序盤にある村を発見するのですが、その村の住民たちは、千空のようないわゆる「石化からの復活者」ではなく、原始時代をずっと昔から生きていた人類であるということが分かります。
千空はなんやかんやあってこの村の面々を「科学王国」の仲間とすることができるのですが、その中にクロムという少年がいるのです。
クロムは当然3700年前の文明を知らず、石器時代のような生活をしていたのですが、ほかの住民と違う点がひとつ。
それは、たくさんの変わった鉱石や植物を集め、静電気や炎色反応などの不思議な科学現象を発見し、自らを「妖術使い」と名乗っていたことでした。
もちろん、それは妖術などではありません。彼は、文明もない、科学という概念もない中で、自分の知的好奇心と探求心だけで科学の発見に達していたのです。
この少年クロムのたくさんの鉱石などのコレクションが後々千空の助けとなります。
そして、千空も驚くのが唯一無二の発想力。時に千空も思いつかないようなアイデアを出し、科学王国の発展のキーマンとなります。
私はこのキャラクターが本当に好きなんですよね。
現代文明を知らないクロムが、千空から教えられる信じられないような科学の知識をどんどん頭に入れて、自分なりに理解に落とし込んで、その上で先入観なくたくさんのアイデアを出していく・・・。
そして千空らとともに目的のものを完成させたときは、当然初めて見るものができたわけですから、実に感情豊かに驚き、感動し、ワクワクしているんですよね。
この作品では、科学文明をひとつ取り戻したときに、「石化からの復活組」と「文明知らない組」との両側からの感動が描かれるわけですが、そういったシーンを読んでいて、前者はしみじみと感動し、後者はすごくワクワクするような気持ちにさせられることが多いです。
クロムはその後者のシーンを体現するキャラクターとしてもよく描かれている気がします。そして、「これ使ったらあれもできるんじゃね!?」という感じで、次のアイデアを出したり。
このクロムの活躍とリアクションが熱くてたまらないんです!
(3)想像以上にスケールの大きな物語
ネタバレを避けて書くのは難しいのでさらっといきますが、あらすじ以上にスケールの大きな壮大な物語です。
読んでいて、「えっ、そう繋がるの!?」「えっ、ここでこう来る!?」と驚くような展開がたくさん待ち構えています。
そして、それを支えているのが美しく力強い絵の力だと思います。ゾクっとしたり、泣きそうになるくらい感動したり。とにかくすごい熱量をもった漫画です。
(4)この物語は人間賛歌だ
最初に少し触れましたが、千空は司というキャラクターと対立し、やがて「科学王国」vs「司帝国」という構造になっていきます。
司は、持たざる者が持つ者から搾取され、養分にされる元の世界を憎んでおり、人類全員を復活させることを拒みます。
そして若者だけを復活させ、素晴らしい世界を作ろうとします。
文明が発展することによって、便利になり、長生きでき、素晴らしい体験をたくさんできるけれど、同時に、争いが生まれ、不幸になり、増えた人類を支えきることができずガタが出る・・・。
それでも千空は、「70億人が支えきれねえなら、70億人を支える手を70億人で探すだけだ」と言い切ります。
この部分での二人の対立が序盤の深いテーマとしてあるんですね。
また、もうひとつテーマとしてあるのかなと感じるのが、「多様性があることの強み」ですね。
科学王国には、さまざまなタイプの人間がいます。力が強いのがいれば、頭が良いのがいる。手先が器用なのがいれば、単純につっぱしるのがいる。
それでも、全員が活躍しているんですよね。
千空はどれだけ知識や賢さの面で「俺つえー」状態であっても、非力だし、手先も器用なわけじゃない。それをちゃんとわかって、「苦手なことは他の得意な人に任せる」ということができるんですよね。
本当に良いリーダーだと思います。千空という主人公の魅力的なポイントです。
頭の良いやつとパワーがあるやつ、どっちが上とかじゃない。ただ分業しているだけだ。どっちも必要不可欠だ。いろんなやつがいることこそが強みなんだ。
そういったことを物語の中でも言っていましたが、なんというかすごく心にぐっときましたね。
5.まとめ
だらだらと書いてしまいましたが、ちょっとでも面白さが伝わるといいなと思います。
とにかく、ワクワクする、熱い、じーんと考えさせられるような深いテーマもある、おまけに勉強にもなる!そんな漫画です。
ぜひ読んでみてください!